「ナンピン積み立て運用」のデメリット
前の記事では、NISAでの「ナンピン積み立て運用」の利用を紹介しました。「ナンピン積み立て運用」は、購入した投資信託が値下がりしたときに積み立てで追加購入をする逆張りの運用法です。
値段の低いときにたくさんの購入分を積み上げることができるのが、一番のメリットです。人と同じことをしていたら大して利益になりません。値下がりした分をどれだけ買えるかでリターンが変わります。
私は、大いに助けられていますけど、何事にもメリットがあればデメリットもあるものです。今回の記事ではデメリットのほうを紹介します。
値下がりしたときの追加購入なので・・・
「ナンピン積み立て運用」は、値上がりを予想して購入した投資信託が、値下がりしたときだけ積み立て購入を続けていく方法です。そして、積み立て金額は低めの方がリスクは減らせます。
ですので、そのまま値上がりすれば何もせず、値下がりすれば積み立て購入を始めることになります。結果的に、値下がりが続けば投資チャンスは続き、値上がりすると投資チャンスが無くなることになります。
同じ値上がりをするのなら、一時的に長く値下がりが続いてくれたほうが投資チャンスが増えるので将来のリターンにはプラスになるということになります。
反対に、値下がり期間が短いとあまり購入金額が増えず、その分リターンにはつながりません。
理想的な「ナンピン積み立て運用」は、一時的な値下がり期間の間に余裕資金をしっかり使って買い増しして、その後にしっかり値上がりに反転していくことです。
リスク分散のためには、追加購入は少額で積み立てる方が良いのですが、値下がりの期間がどれくらいになるかは予想になるので実際はどうなるか分かりません。
値下がり期間が短くなりそうなときは、余裕資金の範囲で、ある程度大きな金額で積み立て購入をしたほうがよいと思っています。
値下がりしたときの追加購入だけだと・・・
そして、購入した投資信託が自分の当初の取得金額よりも値上がりした場合、基本的には追加購入はしません。値上がりしたら売却のタイミングを考えるだけですから、気楽でよいのですが・・・
もちろんさらに値上がりを続ける可能性もあるわけです。その場合は、「ナンピン(難平)」にこだわり過ぎると、せっかくのプラスリターンを逃すことになります。
基準価額1万円のときに100万円分購入したとします。「ナンピン積み立て運用」では基準価額が9千円台に値下がりしている間は購入を続けるとしても、1万円に戻ったら追加購入をやめることになります。
たも、その後に2万円まで値上がりするのだったら、1万5千円のときに追加購入してもきちんとリターンはあるはずです。
とは言え、1万5千円のときに追加購入するよりも、9千円台の追加購入を多めにすることを考えたほうがよいには違いないですけれど。
マイナス運用に・・・
値下がりしている時はマイナス運用になっているので、積み立てを始めるのは思い切りが必要です。
値下がりが長期に渡る可能性もあって、値下がりが想定以上に長く続くと不安になるかもしれません。余裕を無くしそうになったら、そのまま積み立てをストップするなどの柔軟性も必要になります。
そして、選んだ投資信託によっては、値上がりをしないままになってしまう場合が無いとも言えません。
値下がりをチャンスと捉えられるような投資信託を買っておくことが大事ですし、しっかり余裕資金の範囲内で追加購入を考えることが重要です。
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